RUGBYバカ一代
NZ vs WORLD XV(1992)第2戦
投稿日時:2010/02/28(日) 21:44
‐‐‐とある人からリクエストがあったので続編を…。
第1戦で敗戦したNZロリー・メインズは第2戦で大幅なメンバー変更を行った。特に驚きは不動のSOフォックスに変えて本来はCTB W・リトルをSOに起用!!SHにもG・バチョップに変えてA・ストローン、しかも初キャップである。他にLOにも初キャップとなるB・ラーセンを起用し第2戦に向け、新たなスタイルを追求しているのが何となくわかった。
フロント陣はマクドゥーエル/フィッツパトリック/R・ローら不動のメンバー。
No8にはA・ペネ。フランカーには後に日本でプレーしたJ・ジョセフもいた。
CTBは初テストコンビとなるF・バンス&E・クラーク。(バンスは30歳にしてようやくレギュラーに定着、その後ほぼ5~6年間はCTBを守る事になる。遅咲きだけど凄いね)WTBにはツイガマラ、J・カーワンに変わってJ・ティム。そして最後の砦にはG・クーパー。
対する世界選抜…LOにはJ・イールズ(AUS)とルマ(FRA)の2m長身コンビ。そしてHB団はニック・ファージョーンズ(AUS)とN・ボタ(SAF)ら。今回もBK陣にはN・ボタやFBジュベールWTBヘンドリクスを含む多数の南ア勢が起用されている。そして日本の吉田義人が左WTBで登場。
第1戦で負けたNZは雪辱するべく序盤から気合十分。試合開始10分で世界選抜LOのルマがラックで相手を蹴って一発退場となる。追い風を受けたNZは前半からR・ローやツイガマラのトライで突き放しにかかる。
対する世界選抜N・ボタは伝説のSOとまで言われた存在。既に34歳を迎えてピークは過ぎていたが、地域をとる長距離キックや正確なプレースキックを披露。ゲームメークも蹴るべきところ、展開すべきところの判断は全て的確だった。
そして前半30分、この日のもっとも観衆の沸く場面が訪れた。NZ陣22m右ライン際まで前進したラックからファージョーンズがパスアウト。ボタからガスコットへボールが渡るが、そこへはツメのDFをしたクラークが猛然と襲いかかる。ガスコットはタックルされる寸前に判断良くインゴールへショートパント。それに反応した吉田義人がゴール真下へダイビングキャッチトライ!!この『ファンタスティックなトライ』に全ての観衆は酔いしれた。
この日の吉田義人は何度もボールを持つ機会があった。その走りはキレがあった。瞬発力とスピードは十分通用していた。ただ残念だったのはツイガマラのハンドオフに一発で撃沈した事…。
最終スコアは54-26でNZが圧勝!!結論としてW・リトルのSO起用が大正解だった。
リトルはもともと脚も早く突破力もあったが、この日も素晴らしいランニングやフォローを何度も披露した!!左右のキックもなかなか巧いしタックルが強いのも魅力的だ。
負けたが南ア勢も十分存在感を示した。N・ボタは前述通りだしFBのA・ジュベールは左足からの様々なキックでトライを演出していた。第1試合同様にWTB P・ヘンドリクスはバランスのいい走りでまたまたトライ。これまで長い間ベールに包まれていた南アの実力が少しずつ見えてきた。
J・ギャラハー以降のFBとして登場したG・クーパーはキック、スピード、フィールディングなど全てが平均点、何かインパクトに欠ける印象。この後暫らくNZはFBの選手起用で苦しんだように思える。最大理由はFBのスター選手が現れなかったこと。
G・オズボーンやC・カレンが現れるまでは…。NZにとってC・カレンは待望のスターだった。
C・カレンを初めて見たのは香港セブンス(1993年)のビデオ。当然NZ代表に入る前の事だが相手の逆をつくステップと異次元のスピードは突出していた。NZ代表当時はずっと坊主頭だったけど当時は髪が長かった。
同大会にマシュー・バーク(AUS)もセブンスで初登場。素晴らしい選手になるだろうなと思った。
自分が同名チームで活動していた経緯もあって『NEW ZEALAND ALL BLACKS』にはいつの時代でも強いチームであって欲しいと願う。
第1回W杯のあの強さをもう1度…。
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